冬は、腎を暖め、元気にする季節です!

このほどは、元日に起きた能登半島地震に見舞われ被災された皆様、に心よりお見舞いを申し上げます。
とともに一日も早い復興をお祈り申し上げます。

さて、今年は年初より、地震に航空機事故などなどたいへんな年となりました。
とその他、火災、事故の多い新年でした。そんな中で、普段通りの生活ができることに感謝の念を感じるこの頃です。

こんな1月は、東洋医学では驚きやすくなったりする腎が弱る季節とも言われます。
その特徴として自然と恐怖を感じやすくなったり驚きやすくなったりする時季とも言われます。

ちなみに、「腎」とはからだの腎臓と副腎を合わせた部分のことです。
そして副腎とは、腎臓のすぐ上にある臓器でいろいろなホルモンを分泌しています。
副腎は皮質と髄質の二つ冬に分けられます。副腎皮質は、ストレスに対抗するコルチゾールが必要なホルモン、
水分や血圧の調整をするアルドステロンなどのホルモンを分泌します。
副腎髄質は、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンなどの生命維持や心にも必要なホルモンを分泌しています。
1月を含む冬は、自分の殻に閉じこもり内向的になりがちといわれます。

また、この時期はエネルギーを蓄える働きがあります。
よいものも悪いものも蓄えるということ。お休み中に暴飲暴食、
変色をしていた人は悪いものを多く蓄えてしまいその結果腸をはじめさまざまな場所に炎症を起こしやすくなります。
コルチゾールはからだの中の炎症をおさえる働きもあるホルモンですから、
生活が乱れていた人は副腎が、がんばりすぎてからだのいろんなところに不調を感じるのではないでしょうか。

このようにこの月はまだ冬ということで、「腎」が重要になるわけです。
太極治療で必須の腎兪というツボがあります。この腎兪というツボは、冬に弱る腎の働きを助けるツボで腰にあります。
この腎兪の部位は、尾てい骨から腰骨にかけての脂肪が比較的少ない部分にあるので熱伝導がよくカイロをはっても効果的なところでもあります。

また、腎は、耳、骨とも関係があるとも言われています。
耳の症状に腎経ののツボを使うことはよくあります。
腎は、肺や脾を補助して体内の液体を循環させ開放をおこなうことにより人体中の必要な体液を保ち不要な水液を体外へ排泄している。
(二陰とは、前陰と後ろ陰の総称で、前陰は外生殖器と外尿道口を含み後ろ陰は肛門をさす。)

腎兪のつぼの主治を、代田文雑著「鍼灸治療基礎学」で見てみると腎兪の応用範囲は極めて多いとあります。
沢田先生はほとんどすべての患者に用いていると。特に上げれば、腎臓疾患をつかさどる、膀胱疾患をつかさどる
生殖器疾患、不妊症、月経不調など。
神経系の諸疾患、高血圧、脳梗塞、半身不随、小児麻痺、坐骨神経痛、腰痛、股関節痛、消化器疾患、食欲不振、下痢嘔吐などに効く。
呼吸器疾患にも必要で気管支炎、喘息など。
その他、心臓病、眼底出血、弱視、糖尿病など身も効くとあります。

古典では、腎兪は千点の元気の宿るところとあります。
生と死を蔵すると、腎兪を強くするということは、東洋医学的に言えば腎の機能を旺盛にして水毒を覗くことにより
全身の細胞を活発ならしめる力あることは明確である。
また、腎を副腎も含むと考えれば、副腎の機能が旺盛になれば全内臓が刺激され鼓舞されて全体に強壮に赴くことがうなずかれる。とあります。

まとめ

冬の季節は、腎に特に注目して施術をおこなっています。
腎が強くなれば治癒力も上がり早く症状もとれていくことを実感します。
二になりがひどかった80代のご婦人がかなり症状が軽くなってきたと言われました。
つぼの力を改めて実感するところでした。