上肢は天宗、下肢は環跳の ツボを用いると効果的です。

立春もとっくに過ぎ、暦の上では春ですが、からだは、まだまだ冬の状態です。
このような2月は、寒暖差や気圧の変化によりストレスをためやすいに時季ともいえます。

周りの視線が気になったり、いろんなことが思うようにいかよくず落ち込んだりしやすい時です。
気持ちの安定もほしいところですね。

まず、からだの不調を整えることが気持ちの安定にもつながるところです。
寒いというだけでもからだはそれに抵抗しようと副腎ががんばります。
東洋医学では、副腎は「腎」になります。やはり今月も、腎を元気にすることが大事だと思います。

そんな中、耳鳴りがして聞き取りにくいという方が来院されました。
診ると、天宗(てんそう)のツボのエリアに強い圧痛があります。天宗のエリアとは、肩甲骨の背面と外縁内縁特に外縁のことです。

それと、上部胸椎側特に棘突起に圧痛が顕著にありました。
つまり、背骨の横の脊柱起立筋が硬くなっていました。

頭頚部の症状、頭痛、心配事や精神的にいろいろありがんばっている方によくみられる所見です。
使用したツボは、「天宗」「心兪」「天柱」それに基本穴である「肝兪」「脾兪」「腎兪」「環跳」「大渓」

やはりこれも、全体治療が効果あった例でもあります。

また、70台男性。元体育教師、ご自身もラグビーをされていた方、右ひじが痛いとみえました。
診ると、テニス肘のようなところに痛みがあります。これもまず、局所の前に、全体治療からだと。

そこで、基本穴である「肝兪」「脾兪」「腎兪」「三焦兪」「天宗」(大渓)
特に、大渓(足首の内側アキレス腱の前)に鍼を刺すと足首がしまり、すっきりとなります。

この方は、毎朝1時間ほどジョギングをされるのでやわらかくしておくことは故障の予防にもなります。

そして背中、腰が柔らかくなったあと、肘の局所にします。
ここは、天宗のツボがきもちんとユルンデいれば局所の鍼の効き目が長続きするものです。
ここは、1本の鍼でどれだけゆるめられるか、力の見せどころです。
その後、痛みの局所に鍼をします。これも1本の大切さを感じるところです。

全体がらくになると痛みの局所も早くよくなるものです。

まとめ

このように書いているうちに、春一番の便りが届き、雷が鳴り激しい雨が降り出したりしている今日です。
そして最高気温が20度だとか、来週はまた冷えるとか、季節が急速に動いています。
そんなこの頃、気候についていくために自律神経はがんばっています。
ですから、疲れを感じやすく鳴ります。心もからだも適応しようとがんばっています。
鍼灸で体調を整えることは健康で豊かにクラスためにも大切です。