陰の気は冷たいところが好きで陽の気は温かいところが好きです。陰の経絡は下から上に、陽の経絡は上から下へ走行します。

いよいよ春になりました。暖かくなってきたとはいえ、油断をしていると朝晩の冷えが心身のストレスになることのある時期にもなりました。

冷えればこの季節は、春になったとは家、冷えは残っています。気温も高くなりますが、まだ足元の地面は冷たく冷えは残っています。つまり、上空は暖かくても、床の地面は冷たく冷えは残っています。
これは、人体の中にも当てはまります。
もともと、上半身と下半身は温度差があると言われています。
上半身は心臓を中心として37度前後の温度があるのに対して、下半身は下肢に行くにしたがって低くなってがいき足先は31度以下になっていくと言われます。上下の差は6度前後になります。適切な温度を保つためにも冷えやすい足元を暖かくするなど服装などで調節したいものです。

気には、陽の気と、陰の気があり、両方の気が身体中を滞りなく回っていなければなりません。
気のまわりが滞ると病気になります。
陰の気は上がる性質を持っています。
陽の気は下がる性質を持っています。
これが経絡の走行に当てはまります。陽の経絡は頭部から足先に向かって下がり、陰の気は足先から上って頭の方向へ上がっていきます。また、陰の気は、冷たいところが好きで陽の気は暖かいところが好きという性質があります。
足先が冷たくて頭のほうが暖かいと陽の気は上から下へ降りれない。それは、下へ降りると温度が冷たいからになります。
反対に陰の気は上が熱いので上がれない。上がらなければいけないのに上がれない。
下がらなければいけないのに下がれない。めぐりが滞って病気になる。
こうして体の温度差ができてしまった状態が、冷えの症状ということになります。

冷えれば血管は縮みそれによって血行不良になる。内臓の細胞や手足の筋肉細胞に必要な栄養が届かないため老廃物や、疲労物質を外に出すことができなくなります。
物質の性質として、暖かい熱は上に上がってとどまり、冷たい空気は下にとどまる性質がある。ヒトの体の中も同様な性質を有しているので、頭に熱がとどまり、のぼせた状態なります。

このように、滞りなく気血水の流れを整えるのが太極治療だと思います。
肝脾腎、三焦のツボと天宗、環跳のツボにアプローチします。
シンプルで単純ではありますが無限に期待が広がります。
病名に関係なく流れを整えるわけです。滞りなく停滞せぬように。