腰椎椎間板ヘルニアでお悩みの方へ、施術例とともに説明

もどり梅雨のようなのも終わりまた酷暑がやってきました。
最近効果が顕著だったものの中から紹介します。

お悩みと症状

54歳女性。職業は事務員。趣味で長年声楽をされている。
1か月ほど前に、整形外科で腰椎椎間板ヘルニアと診断され、右下肢が痛みしびれ、歩行が困難となり職場も休まなければいけなくなりました。
痛みをとるならばブロック注射だといわれそれが嫌で鍼灸治療にこられました。
夜間も痛みで熟睡できず困っておられました。

診察と施術

からだを診れば、軽く下肢がむくんでおりアキレス腱も硬く感じられました。
しかし、それ以上に背部の緊張感と肩こりがあり、頭痛も起こるとのことでした。
全身の気と水の循環が滞っつているものと思い全身の緊張をゆるめ、水(ここではリンパ)の循環を整え、
むくみを引かせるような治療をおこないました。

本治的(基本穴、すべての症状の方におこなう)肝兪、脾兪、腎兪、三焦兪、天宗、環跳京骨、天柱におこなう。
つまり背部、足首をゆるめ、肩こり頭痛をやわらげる。そのうえで痛みと違和感がある局所をおこないます(標治法)

局所の症状とは、鼠径部から大腿内側、膝の内側にかけての痛みです。
鼠径部を触診してみればふわっとした感じが大腿内側にかけてありました。
これを細い鍼で浅く鍼をしました。

するとふわっとしたはれ感が引いて皮膚表面がしまった感じになります。
そうすると痛みが引いてすっきりするといわれます。

2回目以降の施術と経過

2回目からはこの鼠径部の鍼を加えました。これは効果的であります。
治療を初めて3週間ほどで、職場にも復帰できております。
夜間がらくになり、朝はらくだそうです。

しかしまだ仕事が終わり夕方は鼠径部から膝の内側が痛むそうです。
そこで、鼠径部の鍼でその痛みがとれます。

ヘルニアの部分が枯れてくれば鼠径部の痛みも引いてくると思われます。
つまり、鼠径部にヘルニアの炎症が出て来るのだろうと思われます。

現在の状況

現在はその都度、その炎症を鼠径部の鍼でとっています。
そして、背部兪穴、肝脾腎と三焦のツボと天宗、環跳などのツボで治癒力を高めます。
肝脾腎三焦の背部のツボを基本にあとは、それぞれの症状に合わせて局所の治療を施します。